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読後レビュー「釜ケ崎と福音―神は貧しく小さくされた者と共に」

大阪釜ケ岬、俗称あいりん地区でホームレス支援を行う本田哲郎神父の著作。本書には2ちゃんねるを通じて出会った。教会と教会が求める什一献金について考え続けていた折、あるスレのカキコで本書が推薦されていた。「本当の福音」とは何だろう。ただちに小生はアマゾンで本書を注文した。
配達された本書を開き、一読するに釘付けになった。今までの自分の考えていた信仰とはまったく違った信仰がそこに書かれていた。本田神父の体験、そして今も続く活動は、神父の信仰が基本にある。それは、「神はもっとも小さくされた、もっとも貧しくされた人たちを通して働かれる」という神父の実体験に基づく信仰である。
やむなく路上生活を強いられている人たちは好きでそういうことをしているのではない。そのことは私達だれもがわかっている。しかし、彼らがそうした境遇におかれているが故に持っている独自の能力、精神性については知っていない。小さくされた人たちは、小さくされたが故の独自の強さを身につけている。
聖書は、神が社会的に恵まれた人たちを選びの民として救ってきたわけではないことを証言している。むしろ、もっとも貧しい人々、その中でももっとも虐げられた人々を選んできた。
その中でも究極はイエスだろう。イエスは、婚前に妊娠が発覚して一族郎党からつまはじきにされていたマリアの子供として生まれ、その誕生の祝いにかけつけたのは当時蔑視されていた「博士」こと占い師や羊飼い達であった。イエスは、出産時になっても宿屋からつまはじきにされ、やむを得ず家畜小屋で生まれたのである。
成長してもしっかりした職にもつけず、当時罪びとが就労していた石切りの仕事をして生計を立てていた。塵肺にかかることも多かったとされるその仕事は、まさに社会の底辺にある職業だった。そして、イエスはその後も定収もなく、「食べ物に意地汚い酒飲み」としてさげすまされ、最後はみすぼらしく処刑されてゆく。
福音とは何か?救いとは何か?信仰を持つ人も持たない人も、またクリスチャンである人もそうでない人も本書を読んで欲しい。特に、教会の形成や維持にばかりとらわれ、自分達のことしか考えていない現代のクリスチャン、とりわけ教職者は本書を読むべきである。
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テーマ : オススメの本
ジャンル : 本・雑誌

ふしぎなキリスト教 (講談社現代新書)

社会学者橋爪大三郎氏と大澤真幸氏の「キリスト教」についての対談集。今日までに30万部を超えるベストセラーとなり、良くも悪くも賛否両論(特にクリスチャンの社会において)を呼んでいる。読後の率直な感想としては、「あちこち間違いだらけだけれど、読み物としては面白い」であった。

本書は、とりあえずキリスト教をわかっていない日本人にキリスト教の基礎を教えることを目的のひとつとしているようで、キリスト教のベースがユダヤ教であることや、イスラム教もユダヤ教をベースにしていること、いずれも同一の神を拝んでいるといった、普通の日本人が知らない事実を知らしめる効果は果たしている。

ただし、以上を含めた本書の「キリスト教を日本人に分からしめる功績」をクリスチャン神学的な尺度から評価するとなると話は違ってくるであろう。聖書の引用箇所にあちこち間違いがあったり、そもそも根本的な箇所で大きく間違っていたり(プロテスタントがカトリックの聖餐にあずかれる等々)、著者固有の妄想が描かれていたり等々、荒井献や田川健三といった聖書学者あたりが本書を読めば、「論じるにも値しない」と一刀両断すること必定だろう。

しかし、それでも本書は多くの日本人に読まれるべきだと思う。以上のような誤謬や欠陥はあるにせよ、読んでいて面白いし、どこかでも書かれていたけれど、「居酒屋で二人のおじさんが喧々諤々やっているようなもの」といった感覚で普通に読めばいいと思う。書かれたことのすべてが間違っているわけではなく、逆にほとんどの部分は間違っていないか、あるいは間違っていたとしても気にしなくてもいいと思われる程度なので、気にせず手にとってもらいたい。

なお、この本にケチをつけるクリスチャンの多くは、多分聖書原理主義的な観点から異論を唱えていると想像する。まあ、でもこれくらいは大目に見てもいいんではないですか?というのがリベラルなクリスチャンを自称する私の正直な意見である。

テーマ : 書評
ジャンル : 本・雑誌

書評「生命あるすべてのものに 」

マザーテレサが来日した時の講演集をまとめたもの。マザーの生きざまをシンプルに伝えており、メッセージが力強く響いてくる。クリスチャンではない日本人を対象にしているが、神の愛や隣人への奉仕といったキリスト教の教えを普通に伝えている。中絶を根絶しようというメッセージは、多分ほとんどの日本人にはなかなか理解されにくいと思うが、それこそがマザーが日本人に伝えたかった最大のことのひとつだったのだろうと、不肖クリスチャンの自分は思った。

テーマ : 書評
ジャンル : 本・雑誌

書評 「イエスとその時代」

新約聖書学者荒井献の代表作のひとつ。聖書批評学的見地から新約聖書を検証し、イエスとイエスが生きた時代を論じている。我が国新約聖書学者の重鎮の書だけあって、文体は高貴で揺るぎがないが、やや著者の主観により過ぎる感も否めない。まあ、これはこれで荒井ファンには面白く読めるのであろうと思ったが、一方では、福音派のクリスチャンなどは本書を読んでもあまり賛意は示さないであろうとも考えた。新約聖書の史料的意味や記述の信憑性はともあれ、イエスの視座が常に社会の底辺にいる弱者の立場にあったという指摘だけで、自分はイエスが神の子であるとの信念をさらに強めた。
あまり読みたがらないとは思うが、とりわけ福音派のクリスチャンは本書を読むべきと思う。

テーマ : 書評
ジャンル : 本・雑誌

日本の10大新宗教 (幻冬舎新書)

島田裕巳氏の比較的最近の著作。日本の主だった新宗教を10選び、それぞれを概括的に解説している。さすがに宗教学者だけあってよく勉強しているなという感を覚えた。キリスト教以外の宗教についての知識が殆どない小生にとっては、日本全体の宗教的様相を改めて考察するいい材料となった。なお本書を、小生はマーケティングの見地からも読んでいた感がある。成功している新宗教は、いずれも日本の歴史的ニーズに対応しており、その結果として多くの信者を獲得している。なお、これはべつに宗教は多くの信者を集めるのが良いという意味ではなく、あくまでも精神的消費者としての大衆のニーズをつかむことに成功しているという意味である。その意味において、本書はマーケティングを研究する者が読んでも大いに価値があると考えられる。

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プロフィール

Author:シェフまえだ
料理好きおやじシェフの個人ブログです。中小企業の経営コンサルタントです。クリスチャンの2ちゃんねらーでもあります。


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